1997 年 9 巻 4 号 p. 472-484
GMDH(変数組合せ計算法)は脳や神経回路網の自己組織化機能にまねた数学モデルであるとともに, 多変数非線形関数の近似法である.本研究では部分表現にRBFを用いるGMDHタイプモデルの学習の収束速度を向上させることを目的とした2つの改善案について検討する.まず, (1)パーセプトロン型のGMDHでの変数選択における部分表現の学習アルゴリズムとして直交射影法と逐次射影法の折衷方式を提案する.次に(2)ネットワーク型GMDHの誤差逆伝播学習法として, 逐次射影法における2乗ノルムをミンコフスキーノルムに一般化した学習則を提案する.またそれらの学習方法の有効性を数値実験により示す.