日本ファジィ学会誌
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複数の意味を持つあいまいパターンによる推論と注意の機構
服部 陽一郎古橋 武
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1997 年 9 巻 4 号 p. 496-504

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抄録

マルチメディアの普及に伴い、ディジタル画像の自動注視、自動抽出を行うソフトウェアエージェントのニーズの高まりが予想される。本研究ではこのようなニーズを踏まえ、あいまいパターンと記号の相互作用を通した計算に関する基礎的検討を行う。画像は複数のパターンの組み合わせとして捉えられる。区別をつけることが難しいパターンは複数の記号との相互作用を通して意味付けを行うことが有効となる。複数の意味に解釈され得るパターンには複数の記号を対応付け、複数のパターンと複数の記号の相互作用を通して個々のパターンの意味を決定することが可能となる。本論文では、複数の意味を持つパターンの意味をパターンの組み合わせと記号とパターンの相互作用を通して推論できるマルチモジュールネットワークを提案する。さらに、本マルチモジュールネットワーク内において注意の機構を提案する。肩、目、口パターンからなる顔の表情の連想実験を行い、本手法の有効性を示す。

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© 1997 日本知能情報ファジィ学会
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