日本庭園学会誌
Online ISSN : 2186-0025
Print ISSN : 0919-4592
ISSN-L : 0919-4592
王朝文学に見る平安時代の庭園生活に関する研究 (I)
庭園での雪・月・花を契機とする私的行事と庭上の遊びに就いて
河原 武敏
著者情報
ジャーナル フリー

1993 年 1993 巻 1 号 p. 6-16

詳細
抄録

庭上における四季の景物を代表する「雪月花」を契機とする私的行事及び遊びが、平安期の庭園内においてどの様に享受されたかに就いて、王朝文学から明らかにした。その結果、「雪」には、雪まろばし・雪山作り・雪見。「月」には月見の宴・月と納涼・月見。「花」には花の宴・花見と散策。その他庭上の遊びには舟遊び・蹴鞠などの存在が確認され、これらは我が国におけるこの種の行為の原点であることを、関連する絵巻物その他から指摘した。

著者関連情報
© 日本庭園学会
前の記事 次の記事
feedback
Top