地学雑誌
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都市化, 貧困および文化からみたケニアにおけるHIV/AIDS伝染の空間的パターン
ギギ モセス ムリミ
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キーワード: 伝染病, 都市化, 貧困, 文化, ケニア
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2007 年 116 巻 2 号 p. 260-274

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抄録
2003年にケニアでは130万人以上がHIV/AIDSに感染するとともに15万人上が死亡しており, HIV/AIDSの伝染は国全体に大きな社会的インパクトを与え続けている。監視疫学のデータによると, 1990年以降HIV/AIDSの伝染は地域的に異なっており, それはHIV/AIDS伝染と国全体の疫病拡散およびその強度に関する要因との地域格差として現れている。国家的レベルでみると都市部でより感染率が高くなっているが, 県別の感染率と都市人口率との相関は有意ではない。しかしながら, 出稼ぎ労働者が故郷と都市部を定期的に移動することにより, 農村部および都市部の両方で一定の感染率が保たれている。感染率の高いNyanza県では貧困の度合いが高く, 貧困がHIWAIDS伝染の一因であると言える。しかしながら同じような貧困の度合いを示すNorth Eastem県では感染率が低く, HIV/AIDS伝染の空間的なダイナミクスに関する要因は貧困の度合いだけではない。また感染率と民族構成との相関をみると, ニロート族のエスニックグループと強い正の相関関係がある一方で, 中部バントゥ族や西ハム族, 東ハム族のグループとは負の相関関係があった。このことから, 伝染の空間的パターンには別の要因, とくに文化的慣行が影響しているのではないかと推定できる。さらに, HIV/AIDS感染を緩和するためにHIV/AIDSの監視システムをより地域的レベルへ拡大することで, HIV/AIDSの空間的パターンを規定する要因を調査する際に必要な情報提供が期待できる。
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