2006 年 1 巻 2 号 p. 9-17
粘性土地盤におけるサンドコンパクションパイル工法では,杭間粘性土の強度増加はあくまでも盛土のような上載荷重によりもたらされるものとされていた。これに対し,近年,砂杭打設時の拡径により,杭間粘性土の圧密強度増加を期待した施工事例の報告がなされている。こうした考え方は、振動式SCP工法ではすでに検証されているが,静的締固め砂杭工法については十分な検証がなされていないのが現状である。ここでは,静的締固め砂杭工法を粘性土地盤に適用した場合の強度増加について,砂杭打設による強度増加の推定式を現場事例に適用し,推定式が妥当であることを示した。