地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
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改良型針貫入試験の固化改良土(砕・転圧盛土工法)の強度評価法の検討
福島 伸二北島 明堀田 崇由
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2020 年 15 巻 4 号 p. 741-747

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抄録

筆者らは固化改良土によるフィルダム堤体改修技術である砕・転圧盛土工法における強度管理に針貫入試験を適用してきたが,対象となる固化改良土の強度レベルが一軸圧縮強さqu≦300~1000kN/m2と一般の地盤改良工法でのものより低く,試験針に直径d=0.84mmの2号木綿針を用いる通常型針貫入試験は貫入抵抗力Pが小さく,強度推定での信頼性に問題があった。そこで,Pが大きくなるようにdを木綿針より大きくd=4mm,先端角θ=30°のコーン型試験針などを用いた改良型針貫入試験の適用性を室内試験の実施により調べ,以下の結論が得られた。針貫入試験から得られる針貫入のPと貫入量δの関係は,通常型試験の基本原理と同様に針貫入の表面積に比例するので,強度推定がP~δ関係の二次曲線的変化を考慮した貫入勾配NPCを導入して得られる両対数図上の一軸圧縮強さquとの間の直線関係により行うことができる。

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© 2020, 公益社団法人 地盤工学会
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