佐賀平野は有明粘土が堆積する軟弱地盤である。特に,白石地区は,農業用として夏季に地下水を利用しているために,夏季に地下水位が低下し,冬季に回復する季節的な地下水位変動を繰返していることから,現在でも地盤沈下が継続している。本研究では,佐賀平野を対象に,各種機関で観測されている地盤沈下に関する各種データ(地盤沈下観測井観測データ,水準測量,揚水量,気温,降水量,地下水質)を集積しかつコード・フォーマット化を行って,Visual Basicを用いたデータベースの一元管理を図った。これら各情報の観測点位置・諸元のための検索項目と各種観測データの外部出力項目を設けるとともに,地下水位・地下水位変動量・地盤沈下量・揚水量・降水量の時系列変化や面的分布およびこれらの相互関係を表現できる実用的なデータベースを構築した。