2015 年 12 巻 1 号 p. 1-7
本稿では、大学におけるアクティブラーニングを取り上げ、アクティブラーニングを促す学習環境と教授・学習法に着目し、導入のための支援について東京大学とマギル大学の事例をもとに考察を行った。その結果、アクティブラーニングのための教室では、学習環境の機能や操作方法、活用法について理解するための支援や、教員どうしの情報交換や議論の機会を設けていることがわかった。また、授業手法を体験できるワークショップにより、授業手法の具体的なやり方を理解し、導入しやすくなると考えられた。これらの支援により、教員コミュニティの形成やアクティブラーニングの導入が前進する可能性が示唆された一方、実際の効果について検証することが今後の課題である。