2018 年 14 巻 2 号 p. 76-82
本研究は子どもの強みに関する文献を探索し概観することを目的とし、国内外の文献について医中誌Web版およびPubMedを用いて、キーワード検索により対象文献を選択して文献レビューを行った。
対象文献は、検索後入手可能だった国内13件、国外9件であった。国内の対象文献において、子どもの強みに関して看護介入している文献はなかった。しかし、子どもの家族の強みに関する記載のあった文献は8件あった。そのほかの文献からも子どもや子どもに関わる専門職の存在が強みの対象であることが伺われた。国外の対象文献においては、子どもの強みに関する介入研究がされており、教育プログラムを用いた介入がみられた。研究対象年齢をみると幼児期から思春期まで幅広かったが、幼児から小学校低学年の子どもの研究は1件のみであった。
今後、日本における子どもの強みの概念を明らかにし、子どもの強みを引き出すための看護援助を構築する必要があると考えられた。