抄録
目的:壮年期にある軽症脳卒中患者のセルフマネジメントの実態を明らかにし、概念化する。
方法:壮年期軽症脳卒中患者12名に研究の協力を依頼し半構造化面接を行った。インタビュー内容は、疾患管理に対する認識、疾患管理のために実施していること、資源の活用法、医療者との関係形成等について尋ね、質的記述的に分析し、カテゴリーを導き出し概念化した。
結果:壮年期にある軽症脳卒中患者のセルフマネジメントは、【セルフマネジメント方策の自己決定への思索】、【セルフマネジメントの実践と生活に合わせた洗練】、【自己に合った資源の選択と活用】、【悪化予防のための医療者との協働】の4概念が抽出された。
考察:壮年期にある軽症脳卒中患者のセルフマネジメントの4つの概念は、他の慢性疾患と類似するものであったが、血圧の管理を中心とする疾患特異的なセルフマネジメントを実践し、生活に合わせた洗練を行っていることが特徴として挙げられた。