大学病院では,包括払い方式の導入とともに,入院期間短縮化が進み,外来看護ケアをサービスとして確実に提供するためのシステム開発の必要性が増している。そこで,現状把握から着手するため,今回は,外来看護師が一連の周手術期看護を一貫して行う外来処置室等で小手術を受ける患者への看護に焦点をあてることとした。文献検討,参加観察・聞き取り調査等を行って,皮膚科外来を例に,看護サービス管理の実態調査を行うための質問紙を作成した。文献検討からは,外来看護サービスに関する取り組みは,その影響範囲から①病院組織全体の取り組み,②看護部門全体の取り組み,③外来看護組織内の取り組み,④当該外来看護師の患者対応の取り組みに分類できることがわかった。参加観察・聞き取り調査からは,皮膚科外来で小手術を受ける患者への周手術期看護ケア内容と周辺業務および関連要因を把握した。これらをふまえ調査用紙を開発し,プレテストを経て,5カテゴリ(Ⅰ施設,Ⅱ診療科外来,Ⅲ外来診療共通業務,Ⅳ外来小手術,Ⅴ固手術期看護)67項目からなる修正版質問紙を作成した。