2008 年 4 巻 1 号 p. 79-82
目的:A看護系大学周辺の小・中学校に勤務する養護教諭のもつ児童・生徒の健康管理上の問題と連携の希望の有無を明らかにする。方法:A看護系大学周辺の市立小・中学校25校に勤務する養護教諭を対象とし,郵送法による質問紙調査を行った。調査には,児童・生徒の健康管理上の問題の有無,A看護系大学の認知度と連携の希望の有無を問う自作質問紙を用いた。分析は,記述統計値の算出と自由記述は内容の類似性により分類した。回答した質問紙ば添付した返信用封筒を用いて個別に投函するよう依頼し,養護教諭の本研究への任意の参加を保障した。結果および考察:承諾が得られた15校に質問紙を送付し,小学校7校,中学校5校の合計12校に勤務する養護教諭13名より回答を得た。A看護系大学の認知度は,知っている12名(92.3%),知らない1名(7.7%)であった。児童・生徒の健康管理上の問題は,問題ありが9名(69.2%),問題なしが4名(30.8%)であり,問題の内容は<基本的生活習慣の確立にむけた健康指導>や<保健室に来る児童への接し方>など,8カテゴリを形成した。A看護系大学との連携は,できれば考えたい3名(23.1%), どちらともいえない7名(53.8%), 考えていない2名(15.4%)であり,連携の可能性のある活動は[保健やキャリア教育の授業の実施]など,8カテゴリを形成した。これらの結果をふまえ,連携の希望があった養護教諭と共同し,具体的な活動を実施することが今後の課題である。