子どもを生み, それを健康に育てていきたいという願いは, 生物として, また, 動物としての人間の本来的な願いから出発したものであって, 古今東西にわたって変わらないものであろう。しかし, 子どもたちをとりまく環境は, 科学技術の進歩, 社会環境の変貌とともに推移し, 健全育成への道はいろいうと変化してきている。これらの実態を正確に把握していることは, すべての小児をその家庭, 学校, 地域社会などとの関連のもとに心身の健全な発達, 健康の保持, 増進をはかり, あわせてその福祉を効果的にすすめるための小児保健活動にはぜひ必要なことなのである。