家政学雑誌
Online ISSN : 1884-7870
Print ISSN : 0449-9069
ISSN-L : 0449-9069
包丁の切れ味に関する研究 (第6報)
切り込み角を変えた場合の切削と2, 3の食品についての実験結果
岡村 〓か子竹中 はる子
著者情報
ジャーナル フリー

1977 年 28 巻 2 号 p. 115-121

詳細
抄録
以上のことから明らかになったことは,
1) 切削には包丁を同じ切削抵抗に対しては, 垂直に切りおろすよりも, 被切削試料に対して押し出し切り, あるいは, 引き切りの方が容易に速く切れる.
2) 押し出し切りと引き切りを比較すると, 引き切りの方が同じ切削抵抗に対して, より速く切ることができる.
3) 切り込み角度を大きくすることにより, 切削速度が同じ場合には, 切削抵抗は小さく, 抵抗が同じ場合には, 速度は速く切ることができる.
4) 切削による被切削試料の変形量については, 切り込み角度が大きく, また同じ切り込み角度では引き切りの方が, いずれも変形量が少ない.
5) 食品の切削については, 食品のかたさの条件などいろいろあるが, ほぼ, 標準被切削試料で得られた結果が適用できる.
著者関連情報
© 社団法人日本家政学会
前の記事 次の記事
feedback
Top