抄録
ポリフェノール化合物・ポリフェノールオキシダーゼ褐変反応物のトリプシン活性に対する作用を検討し, 次の結果を得た.
1) カテコール・ポリフェノールオキシダーゼ系の褐変反応液はトリプシン活性を阻害し, 褐変反応液の透析性成分, 非透析性成分ともに酵素活性を阻害し, とくに後者の酵素阻害度が大きい.
2) 褐変反応液はセファディクスG-25およびG-100のゲル濾過により2つの還元性着色成分に分画され, このうち高分子着色成分が低分子着色成分より酵素阻害度が大きい.高分子着色成分は特徴ある吸収極大はみとめられないが, 低分子着色成分は285nmに吸収極大をもつ.両者ともにEx 285nm, Em 350nmのケイ光極大を示した.