家政学雑誌
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牛乳羮に及ぼす牛乳の影響について
白木 まさ子貝沼 やす子
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1977 年 28 巻 8 号 p. 525-532

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抄録

1) 牛乳羮の調製にあたり, 牛乳の添加量が多いほど牛乳羮の硬さ, もろさが減少する.
2) 牛乳の添加量が多いほど牛乳羮の凝集性が増加し, 離漿が減少する.これは牛乳羮の性状の安定性が増加するためと思われる.
3) 牛乳羮の離漿には比較的多量のカゼインと少量の脂肪が含まれているので, やや青味がかった白色を呈する.
4) 牛乳成分のうち, カゼインと脂肪は強固な結合状態を保ちながら牛乳羮の硬さに影響をおよぼす.
5) バター, カゼイン添加試料による牛乳美の硬さ, もろさはおのおのの添加量に影響され, 特に, カゼインの場合は添加量が増えるほど硬さ, もろさは減少する.

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