家政学雑誌
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モアレ写真法による体幹測定の試み (第1報)
芦沢 玖美堤江 美子柳沢 澄子
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1979 年 30 巻 2 号 p. 183-188

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抄録
女2体, 男3体の石膏像体幹部を投影型モアレカメラによって撮影し, 胸囲線を基準に上下20mmごとの断面を作図した.各断面で最突出点, 陥凹点, 正中点の座標値 (x, y, z) を読み, これらの値から体表上の最突出線陥凹線, 正中線の走行と体幹楕円率の推移を検討した.それによって次の結果を得た :
1) 胸部最突出線は女で四辺形, 男で楕円形を描く.背面最突出線は女と肥満型の男でゆるやかなヒョウタン型, 細長型, 筋肉型の男で細い逆三角形である.体側最突出線は後上方から前下方へ斜行する.
2) 後陥凹線は180°線からのずれが比較的大きく, 蛇行している.
3) 前正中線と0°線, 後正中線と180°線は必ずしも一致しない.とくに後正中線はS状に軽く彎曲している.
4) 胸囲とW.L.間の体幹断面楕円率の推移は女と肥満型の男では比較的単純であるが, 細長型, 筋肉型の男では上腹部に最も円い断面が認められる.
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© 社団法人日本家政学会
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