抄録
女2体, 男3体の石膏像体幹部を投影型モアレカメラによって撮影し, 胸囲線以下20mmごとの各水平断面で中心点から輪郭線までの距離を22.5°ごとに測定し, 次の結果を得た.
1) F-1と細長型のM-2の胸囲断面では前 (0°位) の径と後 (180°位) の径が等しい.その他の断面ではすべて前径が後径より大きい.
2) M-2ではほとんど全部の測定位で左径が右径より大きく, asymmetricである.
3) 女と肥満型のM-1は, たとえ径の左右差があってもそれらの値は小さく, 比較的左右のバランスのとれた体つきをしている.
4) 筋肉型のM-3では, 前胴壁下側方から後胴壁中央に至る帯状部位で右径が左径より大きい.
5) M-1の腹部突出度はその他の男より約3倍多い.
6) M-3の胸囲断面体側の径はその他の男より著しく大きい.