家政学雑誌
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形態別クローブの臭成分の経時的変化
香辛料添加鶏骨スープの加熱臭について (第2報)
河村 フジ子加藤 和子松本 睦子河村 としみ小林 彰夫
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1984 年 35 巻 1 号 p. 7-12

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抄録
原形と粉末の各クローブを鶏骨スープに加えてクローブ臭成分の経時的変化をみた結果を要約すると次のようになる.
1) クローブ加熱臭の主成分はオイゲノールで, 次いで原形は酢酸オイゲノールが, 粉末ではβ-カリオフィレンが多い.
2) 原形と粉末の加熱臭の差異は, 全収量およびβ-カリオフィレン, フムレン, オイゲノール量の経時的変化の差異による.
3) 原形による官能検査の結果, 鶏骨スープ臭はクローブ添加により抑制される.クローブ臭の好みは, オイゲノールの強い加熱60分より, まろやかな臭成分が加わる加熱180分が好まれる.
4) M.C.製品による官能検査の結果, 加熱60分の場合, 粉末より原形のほうがクローブ臭が強い.また, 加熱60,120分のいずれの場合もクローブ臭の質に差がある.
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