日本総合健診医学会誌
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肥満・喫煙・飲酒の有無別における10年間の種々検査値の異常者の発現頻度に関する検討
―成人病健康診断受診者を対象にして―
斉藤 征夫大塚 亨高橋 玲青山 典裕柳生 聖子伊藤 隆
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1997 年 24 巻 4 号 p. 393-397

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抄録

成人病は, 人口の高齢化をはじめ, 今日の食習慣や運動習慣などの日常生活が発症の誘因となっている。本研究は, 成人病健康診断の受診者を対象にして, 肥満, 喫煙, 飲酒の状況によって区分した二群間の10年間での種々検査値の異常者の頻度を比較検討した。
1.肥満・喫煙・飲酒者 (B群) は, 非肥満・非喫煙・非飲酒 (A群) に対して, 血圧, 中性脂肪, HDL-コレステロール, AST, ALT, γ-GTP, 空腹時血糖, 心電図, 胃・十二指腸の異常者, さらには脂肪肝者の頻度が有意に高率であった。
2.総コレステロール, 尿酸の異常者の数はA群よりB群が高く, 血色素の異常者の頻度はB群よりA群が高かったが, いずれも二群間に有意な差は認められなかった。

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