日本総合健診医学会誌
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教育講演 ストレスドックの現状と発展
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2001 年 28 巻 2 号 p. 194-204

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抄録
1.当センターで行っているメンタルドックであるストレスドックの内容 (心理面接, 医師検診と精神生理学・ストレス関連血液・質問紙による検査が中心) について, 説明した。
2.受検者に対して, 系統的なストレスの気づきへの援助が行われた。さらに, リラックスセミナーや勤労者ワークショップなどで, フォローアップができた。
3.ストレス関連疾患の6割を早期発見することができ, センターならびに適切な医療機関に紹介した。
4.気づきの援助, 特に自己防衛的な人には精神生理学的検査, 特にポリグラフや事象関連電位であるP 300の頂点潜時やCNV所見が, 有効であった。
5.従来, 対象にされることが少なかった「半健康者」への対応ができ, ストレス関連疾患の予防に役立った。
6.管理職研修におけるドックとセミナーの組み合わせの有用性について述べた。
7.今後, ストレスが増加していくことから, ストレスドックに示されたようなストレス検診やサポートへのニーズが高まっていくと考えた。
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