本研究では、大学生の男女17名を対象に、タブレット端末画面の文字色と背景色が文章閲覧時の効率性に及ぼす影響について分析した。色相と輝度が異なる背景色18色を用い、1配色につき文章表示画面を35画面設定した。タブレット端末画面に表示された文章から指定されたひらがなの個数を数え、回答の数字をタップ入力する文字探索課題を実施した。その結果、背景色が緑の色相では、高輝度より低輝度の配色において正答所要時間は有意に短かった。文字色と背景色の輝度差を一定にした場合、閲覧効率において色相間に顕著な差異はみられなかった。文字表示において、白文字と黒や低輝度の背景色を用いた配色は、タブレット端末の文章閲覧において閲覧効率を向上させる可能性が示唆された。