夏季は温度と共に心拍数が上昇するとされるが、睡眠中は室温、放射温度、寝床内温度や日中の外気温が心拍数に影響する可能性がある。本稿では被験者が普段就寝する寝室でどの環境要素が睡眠時平均心拍数(以下SHRAve)の日間変動に影響を与えるかを明らかにした。測定は被験者11名が普段使用する寝室で行った。心拍数に加え環境要因として温熱環境と湿度、照度、CO2濃度、風速を測定した。結果、SHRAveは女性が有意に高く、環境要因では温熱環境が最も線形的に相関し中でも室温と放射温度が比較的大きい有意な正の相関を示した。マルチレベル構造方程式モデルでSHRAveを最もよく説明する変数は作用温度と性別であった。各被験者の全実験期間中の平均作用温度と平均心拍数は正の有意相関を示した。日間比較したSHRAveは男性6名中3名で作用温度と有意な正の傾きを示したが全被験者で同様の結果でなく今後更なる研究が必要である。
本論文の目的は、杉本貴志の1990年から2018年までの55作品を対象とし、デザイン要素を抽出して作品分類を行い、その特性を明らかにすることである。9群に分類された作品群には、基本のデザイン要素と特定のデザイン要素が多く用いられていることが明らかになった。また、作品の業態ごとに年代推移に従い、作品が出現するデザイン要素群が変化することも示された。1989年以前と1990年以降の作品を比較すると、 1990年以降のデザイン要素数が飛躍的に増加していることが特徴的である。さらに、「恣意的なデザインを避ける」ことで店舗の大型化に対応する手法が求められた。そこで、「編集」による作品が多く出現し、ディレクションが重視されてきたことが示唆されている。
夜間の平均心拍数は安静時心拍数や24時間の平均心拍数より死亡率と高い相関があるとされる。本稿では冬季に被験者が普段就寝する寝室でどの環境要素が最も睡眠時平均心拍数(以下、SHRAve)の日間変動に影響を与えるのかを明らかにした。測定は被験者男女11名の普段の寝室で行った。心拍数に加え、室温と放射温度、寝床内温度、湿度、照度、二酸化炭素濃度を測定した。結果、男性被験者では、室温と放射温度が比較的大きな負の有意相関を示し、マルチレベル構造方程式モデルでSHRAveを最もよく説明する環境因子を算出すると作用温度と二酸化炭素濃度によるモデルが説明力が高かった。各男性被験者の全実験期間中の平均作用温度と平均心拍数は負の有意相関を示した。日間で比較したSHRAveは全男性被験者で二酸化炭素濃度の夜間平均と正の傾き傾向であった。女性被験者は夏季と同様で月経を考慮する必要があり更なる実験を要する。
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