夜間・降雨時の高齢ドライバーによる交通事故防止を目的に、4色(黒、紺、青、透明)の傘に反射テープを「4か所」、「円周」、「放射状」に付けた3パターンと無地の傘の視認性について検討した。距離20m~100mまで10m間隔で撮影した144サンプルを女子学生20名が高齢者擬似眼鏡を着用して評価した。反射テープを付けない傘の視認性評価は、「透明」の傘が他の3色より有意に低かった(70m: p<0.05, 30m~60m: p<0.01)。反射テープの形状にかかわらず、反射テープを傘に付けることで、人より傘の視認性が高くなった。反射テープを傘に付けることで、高齢ドライバーの交通事故防止に役立つことが認められた。反射テープの形状の違いによる傘の視認性の比較は、「円周」と「放射状」の評価が「無地」と「4か所」よりも有意に高かった(p<0.001)。
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