交通事故防止のための反射材の活用実態を明らかにすることを目的に、熊本県内の小学生、中学生、高校生を対象に調査を行い、458名の回答を得た。小中高生の平常時の帰宅時間は、学年が上がるほど遅かった。どの天候でもヒヤリ経験があり、薄暮時間帯だけでなく明るい時間帯でのヒヤリ経験も多いことから、あらゆる天候や時間帯で人の視認性を高める対策の必要性が示唆された。反射材の認知は約80%であったが、所有の実態は45~54%であった。反射材は交通事故防止に効果があると約80%の小中高生が回答しているのに対し、薄暮時には、中高生は61~64%、小学生は40%が反射材を身につけていなかった。徒歩において、反射材を所有していてもヒヤリ経験をしていたことから、反射材が効果的に使用されていないことも示唆された。