人間と生活環境
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都市部における膠原病患者の居住改善に関する実態調査 : アンケートと訪問面接調査から
若松 弘之鈴木 晃松本 恭治高橋 美加朴 俊楊伊藤 僚子高 青滝沢 香緒里川野 真理相馬 幸恵福川 京子吉村 信恵
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2001 年 8 巻 1-2 号 p. 41-46

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抄録

難病患者の在宅ケアが近年クローズアップされてきているが,神経難病と比べて膠原病患者の居住改善のニーズについては十分把握されていない。そこで本研究では,膠原病患者が住宅を中心とした日常生活においてどのような不具合を感じており,それが生じないようにどのような工夫を行っているのか実態を把握し,膠原病患者に対する在宅支援の在り方を保健所の立場から明らかにすることを目的として,対象地域において訪問による対面聞き取り調査を行った。対象地域は都内の下町で,集合住宅の多いことが特徴である。主な調査結果は以下のとおり。(1) 建物の壁や床などに工事を要する住宅改造よりも生活を容易にする道具を利用しているケースが多い。(2) 補助器具利用の情報源は患者会や病院であることが多く,保健所の関与は少ない (3) レイノー症状がある群では集合住宅に満足している人が多かった。

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© 2001 人間-生活環境系学会
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