主催: 人間-生活環境系学会
後援: 日本学術会議
会議名: 第42回人間-生活環境系シンポジウム
回次: 42
開催地: 大阪府寝屋川市池田中町 17-8 摂南大学寝屋川キャンパス 5 号館 552 教室
開催日: 2018/12/08 - 2018/12/09
p. 19-22
ファン付き作業服(Ventilated working wear: VWW)や時間帯が建設作業員の生理反応に及ぼす影響を評価するため に、室温 34℃、相対湿度 50%の条件の人工気候室で実際の作業内容に近い模擬作業を型枠大工 9 名に行わせ、各部位皮 膚温や発汗量等の測定を行った。その結果、大腿・下腿では、VWWありは、VWWなしより有意に高く、概ね34.5℃以 上に維持され、しかも裸体時体重減少密度(脱水量)が小さいので、VWWありでは脱水による末梢血管の収縮が生じな いという現場実測の結果が検証できた。蒸発密度、裸体時体重減少密度とも午前より午後が有意に高く、裸体時体重から 得られた裸体時体重減少密度は着衣時体重から得られた蒸発密度よりも VWW ありは約 1.2 倍、VWW なしは約 1.5 倍高 値だった。現場で着衣時体重減少量から脱水量を推定する場合は、割増して見積もる必要がある。