人間‐生活環境系シンポジウム報告集
Online ISSN : 2434-8007
第46回人間-生活環境系シンポジウム報告集
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幼児・児童施設の室内音響の実態と改善に関する研究
*清田 彩大和 義昭
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p. 51-54

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抄録

幼児・児童期に過ごす空間での音環境は聴覚の成長に影響を及ぼすため、音環境への配慮が必要と考えられる。本研究では、聴覚が発達途上で敏感な幼児・児童が居住し室内音響への一層の配慮が求められる保育園、小学校、特別支援学校の3施設を対象にインパルス応答を測定し、室内音響の実態を調査した。さらに市販の吸音仕上材の設置による室内音響改善効果を検討する測定を実施した。築年数が古く室内表面が吸音性の低いモルタル仕上げであるにも関わらず保育園で学会指針の推奨値を満たした。室容積に比してボリュームの大きなカーテンの吸音効果が考えられる。吸音効果のある什器やカーテン設置による吸音効果が示唆された。オープンプラン型教室では、室内音響が問題になりやすいことを改めて示した。特別支援学校では、学会指針策定後に竣工した室では室内音響が良いことを示したが、検証のためにさらなるデータの蓄積が必要である。

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© 2022 人間‐生活環境系学会
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