抄録
我が国の国土面積の 7 割は自然豊かな中山間地域であり、そこでの人口は全体の約11%である。中山間 地域での主要産業は農林業などの第一次産業であるが、現在は高齢化が進んで担い手不足に陥っている。地域に 若者が生活できる産業が生まれることは勿論大事なことであるが、その地で長年生活をしている高齢者たちが、 生涯を心豊かに生活することは最も大切なことである。身近な地域内での人と人との良い関係は重要であるが、 その他の地域の人たちとの繋がりをつくることによって、一人ではできないことを集団の力で成し遂げることが 可能となると考える。今回は、中山間地域である庄原市に誰もが参加できる「庄原を想う会」という水平な関係 の「場」を設立したことで、参加者同士が少しずつ本音で話し合い、ネットワーキングが誕生し、地域活性化の ための何かの動きが始まる可能性があると考え、3 年目を迎えた「想う会」の活動を報告する。