医療マネジメント学会雑誌
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クリティカルパスによるコスト管理
渡辺 明良
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2003 年 3 巻 3 号 p. 478-481

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抄録

クリティカルパスの導入目的には、医療資源の最適な利用によるコスト管理という側面があることは、当初より指摘されてきたところである。
このコスト管理にあたり、クリティカルパスに示された活動をコスト情報として測定することが必要になるが、その手法は、まだ十分に開発されているとは言い難い。
そこで、クリティカルパスがコスト管理に利用されている事例を通して検討した結果、疾病別の標準原価計算としてのクリティカルパスの利用が想定されたことから、この手法についての考え方を整理した。
また、この原価計算を実施するためには、電子カルテ情報や物流システムなど、情報技術を活用したデータの抽出が今後の課題として認識される。
この原価計算を通じて、コスト管理を中心にした業務改善のアプローチが期待されるところである。

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