医療マネジメント学会雑誌
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業務量と患者満足度からみた一人薬剤師薬局における業務改善の問題点
山田 健太郎亀井 美和子白神 誠
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2005 年 6 巻 3 号 p. 526-530

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抄録
千葉県内の処方せん調剤主体の一人薬剤師の1保険薬局において, 2003年6月中の任意の10日間にワークサンプリング法を用いて業務量を測定し, 2004年7月の1ヶ月間において患者に対するアンケート調査を実施した.業務量の測定結果より, 処方せんが集中する午前中は, 薬剤師の余裕時間が極めて少ないことが示され, アンケート調査結果から, 処方せんが集中する午前中は満足度が低下していることがわかった.患者の薬局利用の満足度と関連がみられた待ち時間と服薬指導に対する評価の改善によりサービス低下の防止ができると考えられた.しかし, 薬剤師の余裕時間は少なく, 業務改善による待ち時間の短縮は困難と考えられ, サービス改善の方策としては, 患者に心理的に待たされていると感じさせないような工夫が必要と思われた.本研究より, 時間帯別の業務量を把握することで店舗の特徴や設備に応じた人材の配置に対する提案が可能と考えられた。
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