日本保健科学学会誌
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脳性麻痺児におけるマウスとトラックボール操作時の上肢の運動特性の相違
小畑 順一杉原 素子
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2010 年 13 巻 3 号 p. 122-128

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抄録

本研究は,パーソナルコンピューター用のポインティングディバイス(Pointing Device;以下PD)であるマウスあるいはトラックボールを使用している脳性麻痺児の上肢の運動特性の相違を検証する目的で行った。方法は,2種のPDを日常使用している各々9名の脳性麻痺児に対し,PD操作時の関節移動距離を測定し,上肢の関節運動の相違を検証した。二元配置分散分析の結果,マウスおよびトラックボール操作群の上肢の各関節の移動距離には有意差が認められた(p<0.05)。2種のPDと上肢の各関節の移動距離の多重比較検定の結果,マウス操作群とトラックボール操作群の中手指節間関節および手関節の各々の関節と肩関節の間の移動距離に有意差が認められた(p<0.05)。その理由として,トラックボール操作群では,手および中手指節間関節の移動距離がマウス操作群より長く,その結果肩関節の間で有意差を生じたためであると考えられた。

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2010 日本保健科学学会
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