日本保健科学学会誌
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覚醒作用のあるアロマオイル使用後の自律神経活動と気分の変化
小野里 佳菜前田 耕助
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2020 年 23 巻 1 号 p. 5-13

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抄録

対象者 15 名に覚醒効果のあるペパーミント精油を付加したラジオ体操(アロマ+体操群)と付加しないラジオ体操(体操のみ群)の両方を実施し、ラジオ体操前後の自律神経活動の評価と主観的評価を行った。ペパーミントは吸入法で付加した。自律神経活動は各群内と群間の時間帯ごとの比較を、主観的指標は実施前後の各群内と群間の比較を行った。結果、アロマ+体操群は体操後 60 秒に比べ体操後 120 秒で有意に副交感神経活動が上昇した。また体操後 120 秒では、アロマ+体操群は体操のみ群より有意に副交感神経活動が高かった。主観的指標は、アロマ+体操群のエネルギー覚醒は体操前に比べ体操後に有意に低下した。また体操後のエネルギー覚醒はアロマ+体操群は体操のみ群に比べ有意に低かった。以上より、ペパーミントのアロマオイルはラジオ体操実施後に副交感神経活動を有意に上昇させ、主観的にもリラックス状態になることが明らかとなった。

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2020 日本保健科学学会
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