日本保健科学学会誌
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病院リハビリテーションセラピストに対するケアマネジャーの抱く満足度の探索的研究 : 都内居宅介護支援事業所ケアマネジャーへの調査から
會田 玉美八重田 淳
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2005 年 8 巻 3 号 p. 165-172

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抄録

病院リハビリテーションセラピスト(理学療法士, 作業療法士, 言語聴覚士)に対してケアマネジャーが抱く, パートナーとしての満足度とは何か, その満足度の中で主観的満足度(「再協働の意志」「紹介の意志」「全体的満足」)と関連が深い因子を明らかにした。ケアマネジャー4名へのフォーカスグループ・インタビューで得られた発言を内容分析し, 14項目の顧客満足度項目を抽出した。これに文献を参考に主観的満足度を表す3項目を加えた質問紙を作成, 都内居宅介護支援事業所ケアマネジャー200名を対象に郵送調査を実施し, 90名より回答を得た。その結果, ケアマネジャーの満足度は, 『障害の回復』と『日常生活の再構築』の因子で構成された。さらに, この2因子を独立変数とし, 3つの主観的満足度を従属変数としたカテゴリカル回帰分析を行った結果, ケアマネジャーの主観的満足度である「再協働の意志」「紹介の意志」は『日常生活の再構築』の因子に関連が深く, 顧客満足度の2因子は「再協働の意志」「紹介の意志」の約25%を表していた。また, 全体的満足は, 『障害の回復』の因子に関連が深く, 顧客満足度の2因子は「全体的満足」の約42%を表していた。

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2005 日本保健科学学会
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