日本保健科学学会誌
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Excelによる統計的画像再構成法の実装
坂口 和也篠原 広行橋本 雄幸
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2006 年 8 巻 4 号 p. 264-280

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抄録

表計算ソフトウエアのExcelを用い最尤推定-期待値最大化(maximum-likelihood-expectation maximization: ML-EM)法をパーソナルコンピュータ上に実装した。本研究で作成したプログラムは,1)はじめに,2)検出確率の計算,3)投影の作成,4)逐次近似の繰り返し,5)更新画像の変化の各ワークシートから構成されている。そして,ML-EM法の数学的な基礎とアルゴリズムの実装を効率よく学習できるように工夫されている。プログラムの教育工学的な有効性を検証するため,保健科学系大学の学生1名にアンケート調査を実施した。その結果,プログラムはML-EM法の数学的な基礎の理解とC言語によるプログラミングのいずれにも有効であるとの評価を得た。作成したプログラムはX線CT, MRI, SPECT, PETなどの体内を可視化するコンピュータトモグラフィの原理や研究に関心をもつ学生や技術者にとって役立つ。

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2006 日本保健科学学会
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