主催: 日本ヒトプロテオーム機構
1993年に初代Biacoreシステムの国内1号機を販売して以来、日本で既に750台を超えるシステムが使われており、いまや生体分子相互作用解析の標準的な手法となっています。ビアコア社では、これまでにビアコアが培ってきた相互作用解析実験のノウハウをソフトウェアに組み込んで、使い易さを追求した相互作用解析のスタンダードシステム、Biacore X100を発表します。 新設計のBiacore X100には高い測定感度とシステムとしての柔軟性が作りこまれており、さまざまなアッセイフォーマットを駆使して、カイネティクス、アフィニティー、特異性、濃度など研究に必要な多くの情報をもたらします。 ソフトウェアの特色はマニュアルなしでも簡単に使えるユーザーフレンドリーさです。Wizard方式のソフトウェアがアッセイのセットアップをガイドしますので、誰でもすぐに実験を始めることができます。ソフトウェアに内蔵されたサポート機能が、センサーチップの準備から実験の構築、データ解析、評価まで実験の全ステップを通じてガイドします。測定のヒントやトラブルシューティングなどのサポート情報も満載です。ウェブ経由でさらにきめ細やかなサポート情報を得ることができます。 また、GST融合タンパク質、ビオチン化分子、マウスとヒトの抗体をキャプチャーするキットも新製品として用意しました。Biacore X100のソフトウェアはこれらのキャプチャーキットに対応したアッセイサポート機能を付加しており、最小限の条件検討ですぐに測定できます。 さらに、新しい解析アプローチとして、シングルサイクルカイネティクス解析法という新規カイネティクス解析法を採用しました。シングルサイクルカイネティクス解析法では、リガンドに結合したアナライトを除去する必要がなく、1回の測定サイクル中に5濃度のアナライトを順次添加するだけで、解析に必要な情報を得ることができます。再生条件の最適化が必要なくなるため、実験系の構築に要する時間を大幅に短縮することが可能になりました。従来のカイネティクス解析法(マルチサイクルカイネティクス解析法)を概説した後、シングルサイクルカイネティクス解析法の特徴と応用例をご紹介します。 このBiacore X100の登場により、Biacoreの測定に慣れていない研究者でも、容易に分子間相互作用の情報を得ることが可能になりました。テクニカルセミナーでは、新製品 Biacore X100をご紹介します。