本研究は,高学年児童を対象として言語型 - 視覚型次元の認知スタイルを測定することができる尺度の試行版の作成を目的とした。小学 4,5 年生の児童 197 名が質問紙に回答し,その信頼性と妥当性を検討した。探索的因子分析からは,空間情報の処理に関する「空間視覚思考因子」,言語情報の処理および物体情報の処理が混在すると考えられる「言語―物体視覚思考因子」の 2 因子が抽出された。言語―物体視覚思考因子について,児童期では認知スタイルが未分化であるため,言語情報と物体情報に関する認知スタイルが混在している可能性を推測した。これらの因子は,内的整合性と確認的因子分析における因子の適合指数の値から,十分な信頼性と因子的妥当性をもつことが確認された。