抄録
高速電気軌道第8号線地下線路工事のうち第2鶴見検車場の建設工事は,グラウンドアンカーとソイルセメント壁工法を用いて軟弱粘性土地盤を掘削する大規模開削工事である。特に,本工事南側区間では,用地境界の制限から粘性土層への定着を余儀なくされたために拡孔式アンカーが一部の区間で計画され,安全性・品質確保の面から周辺地盤への影響や山留め壁の安全性を面的に計測管理することが必要となった。本論文では,当該区間で適用した写真測量を用いた画像計測による山留め壁の面的な変位計測方法の概要を述べるとともに、壁体方向および壁体深度方向の挙動計測結果について報告する。