抄録
高密度の有機塩素化合物の原液であるDNAPLの帯水層における広域汚染拡散機構は,主として間隙中に残存するDNAPLの地下水への溶解である。したがって、DNAPLによる地盤汚染を評価する際には、原液の残留と水中への溶解を考慮することが重要である。本研究では,DNAPLの残留とその地下水中への溶解による汚染分布を鉛直二次元断面解析によって解析的に評価した。特に,粘土レンズが存在する不均質地盤を想定し,粘土レンズ内へのDNAPL侵入特性および残留量にvan Genuchtenのフィッティングパラメーター,固有透過度が影響を有することを確認した。