地盤工学研究発表会 発表講演集
第39回地盤工学研究発表会
セッションID: 456
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数値解析による大阪港埋立地の長期沈下挙動の評価
*張 祐榮三村 衛池田 侑哉
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抄録

著者らは大阪湾洪積粘土の擬似過圧密性を取り入れた,圧縮モデルとして圧密試験によって現れる見かけの降伏応力以下の領域での粘塑性ひずみの発生を考慮した枠組みを提案している。本稿では,大阪港埋立地を対象として上記提案モデルを組み込んだ弾粘塑性有限要素解析を実施し,同埋立地において長期的に計測されている洪積層の沈下データと比較することによって,提案手法の妥当性を検証する。層別沈下測定から,見かけの降伏応力以下の上載荷重にとどまっている層であっても,時間の経過とともに沈下が継続しているというデータが得られている。本研究の解析結果は,舞洲と咲洲における層別沈下および洪積全沈下,夢洲における洪積層全沈下を非常に正確に評価できることがわかった。また従来法との比較により,見かけの降伏応力以下のレベルで弾性変形を仮定すると実測値をかなり過小に評価することも明らかとなった。

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© 2004 地盤工学会
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