抄録
中耳手術前には、できるだけ耳漏を停止させ、炎症のない乾燥した状態で手術をすることが望ましい。しかし、手術直前になって感染が再燃する症例もまれではなく、術前の処置が十分にできない症例も多い。新しく発売されたキノロン系抗菌剤であるメシル酸ガレノキサシンは、耳鼻咽喉科領域感染症の主要起炎菌に対して強力な抗菌活性を示し,有効性においても優れた早期改善効果が期待される。鼓室形成術直前に耳漏や肉芽増生などの炎症所見を認めるも、メシル酸ガレノキサシンが有効であった慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、中耳肉芽腫性炎の 3 症例について報告する。