耳鼻と臨床
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最新号
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原著
  • 藤井 まゆみ
    原稿種別: 原著
    2019 年 65 巻 5 号 p. 125-130
    発行日: 2019/09/20
    公開日: 2020/09/20
    ジャーナル フリー

    背景 : ブナ科花粉症の研究は少ない。天城山のブナ林に近い伊東市内でブナ科花粉の豊凶を調べた。さらに天城山での調査とアレルゲン抗体検査も実施した。患者を発見し予防を促したい。方法 : 2001 年から伊東市内でダーラムサンプラーを用い空中樹木花粉を計測した。2018 年 5 月に天城山中にワセリン塗布のスライドグラスを吊るし、空中樹木花粉を計測した。スギ・ヒノキ属花粉症で症状が長引く患者にアレルゲン抗体検査を実施した。結果 : 天城山のブナ属花粉は伊東市に届いていない。伊東市の空中ブナ科花粉はほとんどがコナラ属とクリ・シイ属であった。スギ・ヒノキ属の花粉症で症状が長引く患者の約半数がブナ・コナラ属共に陽性であった。結論 : 伊東市のブナ科花粉症の主な原因はコナラ属の花粉であった。コナラ属、クリ・シイ属の花粉飛散期の予防を促し、ブナ林を散策する季節は注意させたい。また、ブナ目樹木の花粉はバラ科の果実と交差反応があるので、口腔アレルギー症候群に気をつけるよう指導したい。

症例報告
  • 山野 貴史, 黒木 圭二, 宮崎 健, 鵜木 あゆみ, 大森 史隆
    原稿種別: 症例報告
    2019 年 65 巻 5 号 p. 131-136
    発行日: 2019/09/20
    公開日: 2020/09/20
    ジャーナル フリー

    一過性に鼻咽腔閉鎖機能不全を生じることは比較的まれである。成人の場合には、水痘・帯状疱疹ウイルス感染を原因としたものが多く、小児例では原因不明のことが多い。小児例では、成人と比較して報告例は少なく、発症から症状が改善するまでの期間が短いため、詳細な経過は不明である。今回、われわれは小児の一過性鼻咽腔閉鎖不全を来した症例を経験し、鼻咽腔内視鏡検査および嚥下造影検査の所見で、鼻咽腔閉鎖機能の改善経過を確認することができた。時間的な関係からインフルエンザの関与が疑われるが、インフルエンザウイルス自体が直接脳神経に炎症を及ぼすことは考えにくく、迷走神経咽頭枝の炎症による影響が推測された。

第34回西日本音声外科研究会
症例報告
  • 菊池 良和, 澤津橋 基広, 田浦 政彦, 山口 優実, 中川 尚志
    原稿種別: 症例報告
    2019 年 65 巻 5 号 p. 139-145
    発行日: 2019/09/20
    公開日: 2020/09/20
    ジャーナル フリー

    声帯外方移動術 (Ejnell 法) は、両側声帯麻痺に対して行われる声門開大術の一つである。われわれは、両側声帯麻痺 2 例でエンドクローズTMという器具を用いて、手術操作の困難さを軽減できたので報告する。症例 1 は 19 歳男性、出生後、すぐに 3 カ月間挿管された。抜管後、気管切開はされていなかったが、14 歳の時、呼吸困難感を訴え、他院で緊急気管切開を受けた。気管カニューレからレティナ®管理となったが、気管切開口の閉鎖希望で来院し、Ejnell 法を行い、気管切開口を閉鎖できた。症例 2 は 53 歳男性、2 年前に食道癌術後に両側声帯麻痺となり、気管切開された。気管切開口の閉鎖希望で来院し、Ejnell 法を行い、気管切開口を閉鎖できた。2 例とも、喉頭内腔での糸の処理として、エンドクローズTMを用いることにより手術操作が簡便になり、エンドクローズTMは Ejnell 法では有用な器具であることが示唆された。

  • 水田 匡信, 土師 知行
    原稿種別: 症例報告
    2019 年 65 巻 5 号 p. 146-151
    発行日: 2019/09/20
    公開日: 2020/09/20
    ジャーナル フリー

    喉頭截開下手術により気道狭窄が改善した外傷性喉頭横隔膜症例を経験したので報告する。症例は 55 歳、女性。階段から転落した際の甲状軟骨骨折に伴う外傷性上気道狭窄にて、気管切開後に当科定期通院中であった。気管切開孔閉鎖の希望があり手術を計画した。直達喉頭鏡下手術を行ったところ、前交連には厚い瘢痕状の web を認めた。web を切除し切除断端の一次縫合を行ったものの、術後 1 カ月で web 再発を認めた。このため喉頭截開下手術を行った。前回同様 web 切除後に声帯の上下面の一次縫合を行い、さらに喉頭截開により生じた声帯前方断端と頸部皮膚を縫合した。喉頭を截開したまま手術終了とし 4 週間後に截開部を閉鎖した。術後前交連 web の再発はなく喉頭腔は拡大しており、気管切開孔を閉鎖した。喉頭横隔膜症に対する術式として低侵襲な直達喉頭鏡下手術が一般的であるが、厚い重度 web に対しては喉頭截開下手術は現在でも有用である。

抄録
臨床ノート
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