まれな中咽頭発生の粘表皮癌の 1 例を経験した。発生の亜部位については前壁あるいは側壁からの発生の可能性が高いと思われた。Goode らの分類法は治療法の選択や予後の推定に有用であり、本症例は Goode らの分類法では高悪性群に分類された。臨床的に Stage IV の進行癌であり、病理学的にも高悪性度群に分類されたにもかかわらず術後約 7 年が経過した現在、無担癌生存と良好な結果が得られている。その理由として初回手術で扁平上皮癌が想定された結果、広範な拡大切除が施行されたこと、術前後の放射線照射により頸部リンパ節転移が制御されたことなどが考えられた。