2023 年 69 巻 5 号 p. 373-378
先天性上気道閉鎖症候群(congenital high airway obstruction syndrome:CHAOS)の原因の一つとして先天性喉頭閉鎖症がある。近年、CHAOS に対して臍帯非切断(exutero intrapartum treatment:EXIT)下に気管切開を行い救命し得た症例が増えてきている。 今回われわれは臍帯非切断下に気管切開を行い救命できた先天性喉頭閉鎖症の 1 例を経験したので報告する。症例は妊娠 20 週の胎児超音波検査で CHAOS が疑われ、胎児 MRI で喉頭蓋の尾側に 7 × 5 mm の結節状構造を認め、CHAOS と診断された。妊娠 35 週 0 日に帝王切開を行い EXIT 下に気管切開を行い出生した。出生体重は 1,945 g、Apgar score は 1 分後 4 点、5 分後 5 点で、出生後より人工呼吸器管理を開始したが、呼吸状態も安定したため、日齢 10 には人工呼吸器を離脱した。出生後の検査では喉頭閉鎖以外の合併症は認めず、日齢 190 で自宅退院し以後外来でカニューレ管理を行い経過観察していた。生後 1 歳 3 カ月時に感冒を繰り返し、呼吸状態が悪化し再入院し治療の甲斐なく死亡退院となった。