耳鼻と臨床
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右側鼻腔乳嘴腫を伴つた同側後鼻孔閉鎖症の1治験例
国米 稔
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1955 年 2 巻 1 号 p. 35-39

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抄録

後鼻孔閉鎖症は臨床上極めて稀な疾患で, Ottoが 1851年に報告したものが最初とされている. Belleは 1907年に文献により, Choanalatresie, Choanals- tenoseの153例を報告し, その定型的なものとして 69例を示したが, その後の発表を合わせると200例近くに及んでいる. 本邦では1918年柳沢氏の報告以来, 現在迄僅か 18例を数えるに過きないが, 笹木臨床に於て, 最近右鼻内の乳嘴腫を伴つた先天性と思われる同側後鼻孔閉鎖症の一例を経験し, ラヂウム照射及び局所の手術的開放により治癒せしめる事が出来たので茲に報告する次第である.

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