抄録
通年性鼻アレルギーの成人患者を対象としてFluticasone propionateエアゾール剤50μg/日, 100μg/日, 200μg/日および400μg/日を2週間投与し, 本剤の有効性および安全性を検討し, 併せて至適用量について確認した.
1.最終全般改善度において4群間に有意な差がみられた (H検定, p≦0.05), 「著明改善率」は50μg/日群5.4%, 100μg/日群18.6%, 200μg/日群40.0%, 400μg/日群33.3%であり, 200μg/日以上の2群が100μg/日以下の2群に対し, 高い「著明改善率」を示し, 「中等度改善」以上の改善率は50μg/日を除く3群で70%以上の高い改善率を示した.
2.副作用は198例中6例に認められたが, 主な症状は噴霧時の鼻内刺激感・鼻内痛であり, 重篤なものはみられなかつた.
以上の成績より, Fluticasone propionateエアゾール剤の有効性および安全性が確認され, その至適用量は200μg/日 (1回25μg各鼻腔2噴霧ずつ1日2回) が適切であると考えられた。