抄録
われわれは突発性難聴の予後に関連する要因についてx2-検定を用いて検討を行つた. 対象はわれわれの病院に入院した片側性突発性難聴127耳である. 結果は以下に示す通りである. めまい (-) 群は (+) 群と比べて有効率が高い (p<0.05). 初診時聴力型 (水平型, 低音型, 谷型) はその他の群 (高音型, 山型, 全聾型) と比べて治癒率が高い (p<0.01). 初診時聴力レベルは予後に関連する重要な要因である (p<0.05). 発症後7日以内の治療開始群は8日以後の群と比べて治癒率が高い (p<0.01). 発症後14日以内の治療群は15日以後の群と比べて改善率が高い (p<0.01).
治療開始8日目聴力と1カ月後の聴力回復とを比較した結果, 両者の聴力回復度合の一致率は62%であり, かなり相関することが考えられた. このデータより8日目の聴力回復後の判定は治療開始1カ月後の聴力の予後が予測できる1つの目安になりうるものと考えられた.