耳鼻と臨床
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耳鼻咽喉科漢方診療における証検定の実態
アンケート調査による
澤木 修二
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1997 年 43 巻 2 号 p. 185-192

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抄録

耳鼻咽喉科漢方診療における証検定の実態を把握するため, アンケート調査を試み, 25通の回答を得た, 集計結果をみると, 証は重視すべきであるという意見が多かつたが, 実施している人はそれより少なかつた. 多忙な診療のためである.
問診, 望診, 聞診, 切診の四診のうち, 鼻粘膜の望診 (視診) は耳鼻咽喉科臨床特有の方法と思われた. 証検定の指標としては虚実が最も多く用いられ, 陰陽がこれについでいた.
証は西洋医学を学んできた医師, とりわけ初心者にはむっかしい. 東洋医学と西洋医学の体系が根本的に異なっているからである. しかしわれわれは正しい漢方診療を実施するために, 熱心に証を学ばなければならない.

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