抄録
CO2レーザーによる仮声帯切除術後の音声障害を主訴として当科を受診した仮声帯肥厚症の1治験例を報告した.初診時, 左仮声帯から肉芽様組織と思われる隆起があり, 両側の声帯を確認できなかつた. 直達喉頭鏡下の観察で喉頭室は浅く, 仮声帯の肉芽性病変により両仮声帯の一部が癒着していることが判明した. CO2レーザーによる仮声帯切除術施行したが, 仮声帯の再癒着が起こつた. 再手術時には仮声帯切除後にシリコンプレートのステントを留置することにより再癒着を防止することができた. 本症のレーザー手術に際しては, 過剰な粘膜損傷に注意する必要があり, 癒着防止のためにステント留置が望ましいと考えられた.