耳鼻と臨床
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当科における鼻・副鼻腔悪性リンパ腫症例の検討
古謝 静男糸数 哲郎新濱 明彦松村 純真栄田 裕行稲嶺 智広戸板 孝文小川 和彦野田 寛
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2000 年 46 巻 1 号 p. 37-40

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抄録
当教室で治療を行った鼻・副鼻腔悪性リンパ腫40例について検討した。1) 全体の5 年生存率は49.5%であった。2) 免疫学的表現形の検索できた症例の63%がT細胞性であった。その中には8例のNK細胞性悪性リンパ腫が含まれていた。組織型は58%が PRで、その他びまん性の大細胞型、中細胞型や多形細胞型、および免疫芽球型などであった。また悪性度では中等度悪性群が75%を占めていた。3) CHOPと放射線治療の併用で治療成績が最も良好であったが、今後腫瘍細胞の種類や悪性度に対応した治療法の改善に努力する必要があると思われた。
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