耳鼻と臨床
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スギ花粉症患者に対する塩酸セチリジン初期投与による有用性 (第四報)
多段層別分析による検討
荻野 敏武田 憲昭原田 保中村 克彦田村 公一記本 晃治立花 文寿近藤 昭男戸田 直紀関根 和教北村 嘉章上枝 仁美関田 拓馬渋谷 若菜植村 哲也原田 知佐由良 いづみ阿部 律子高石 司阿部 真琴石谷 保夫陣内 自治川田 育二岩崎 英隆平賀 智加島 健司堀 洋二佐藤 豪酒巻 孝一郎宇高 二良金村 章幸田 純治山下 利幸増田 勝巳河田 信藤田 浩志武 浩太郎坂口 喜清竹田 真理子仙波 治足達 治高田 弥生布施 愉香瀬尾 律馬場 謙治野瀬 道宏菊守 寛入船 盛弘石田 稔
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2004 年 50 巻 5 号 p. 361-368

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抄録
スギ花粉症に対する塩酸セチリジンの有用性について、大阪、徳島、岡山の3地区において2001年3月5日からの2週間に受診したスギ花粉症患者で、来院時点以前より塩酸セチリジンを服用している症例を対象としてSF-36を用いてQOLを測定し、その結果から多断層別分析によりセチリジン投与例におけるPCS、MCSの高いグループ、低いグループ分けを行った。その結果、PCSにおいて、男性で会社員・公務員のグループは平均よりも高く、女性で目のかゆみがたびたび以上で、50歳以上のグループは平均よりもスコアが低かった。また、MCSに関しては、眼のかゆみがときどき以下で、鼻づまりを感じない、男性のグループは平均よりも高く、眼のかゆみがたびたび以上で、鼻をかむ回数が11回以上のグループはスコアが平均よりも低かった。今回、多段層別分析を行うことで、セチリジン投与例において、SF-36のPCS、MCSのサマリー・スコアの高い群、低い群のグループ分けができ、有用であった。
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